四日市大学環境情報学部



ICタグによる樹木の管理


ICタグの技術革新には目覚しいものがある。ICタグとはICチップを埋め込んだタグのことで、ICタグリーダーからの電波を受けて、個別番号やメモリに記録されていたデータを送信する機能を持つ。ICチップのメモリに遠隔でデータを書き込むことも可能である。最近は高性能で安価なリーダーやICタグが販売されているが、これを樹木の管理等に使えないかと考えている。具体的には現在共同研究を行っているブナ林の個体識別や、里山での環境教育への利用である。後者は博物館等で展示物の説明に使われているのと同様で、里山の来訪者に樹木情報をPDA端末を通じて伝えるという考えである。
 
(株)東北システムズ・サポート社からICタグリーダー(DOTR-920J)(発信周波数は920MHz前後、最大出力1W)と各種のICタグをお借りして、四日市大学キャンパスの里山で読み取りテストを実施してきた。まだ、やぶ蚊がひどく、蜘蛛が至る処に巣を張っていたが、藪の中に入り込み、ICタグを接着剤や画鋲で木に取り付けて、読み取り性能を1週間程度チェックした。この間に台風の通過もあった。ラベル型のICタグはラミネータフィルムで保護して設置した。
 
読み取り性能については、研究室内では最大で2.5m程度からでも読み取れていたものが、林の中では読み取り距離が10cmから1m程度に低下した。林の中の湿度か開いた空間の影響と考えられる。台風による降雨後も読み取り性能に差は見られなかった。
 
どのようなタグが適当か、タグの樹木への取り付け方法、耐用年数の調査など検討課題は多い。

情報技術の環境問題への適用は環境情報学部のメインテーマであり、また研究成果は地域貢献にもなるので、このような研究を続けてゆくことには意味があると考えている。
 

テストした様々なICタグ。プラスチックやビニルで被覆され、防水仕様になっているものもある。一番右側が、今回樹木に貼り付けたUPM Webと呼ばれるタグ。大型なものほど読み取り距離が長くなる傾向が見られた。最小で10cm、最大で2.5m程度(いずれも室内実験)であった。


 

DOTR-920J(左)とTrimble Juno 3B(Windows Mobile)(右)。DOTRとJunoはBluetoothで無線接続される。Junoにインストールされた読み取りアプリを用いて、ICタグを読み取る(または書き込む)。


 

四日市大学キャンパスの里山の入口。


 

夏の間に鬱蒼と茂った里山内の遊歩道。


 

木に取り付けたICタグ。今回は目立つように数字で番号をつけた。


 

木に取り付けたCタグ。下側がICタグ。


 

ICタグの情報をJunoで読み取った状況。ICタグに事前に書き込んだ情報が正しく読み込まれた。


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