鈴鹿山脈ブナ林毎木調査の調査済み本数が3000本を超えました

四日市大学自然環境教育研究会と環境情報学部の教員有志・学生は、地球温暖化で衰退が予想される鈴鹿山脈のブナ林の毎木調査を実施しています。朝明渓谷伊勢谷の源流部の面積21.5haに広がるこのブナ林には約3000本のブナがあると推定して調査を始めましたが、平成25年8月7日の調査で調査済み本数がついに推定数を超え、3101本となりました。鈴鹿山系最大のブナ林であることを確認したことになります。未調査域は僅かで、あと数回の調査で全域の調査を追える予定です。
 
今回の調査には、研究会から5名、環境情報学部の教員1名、卒業生1名、学生2名、総勢9名が参加しました。3名ずつの3グループに分かれ、未調査域の青岳山頂のきのこ岩付近(標高1050m付近)で活動を行いました。当日は猛暑で、三重県北部の平野部は気温が35℃位まで上昇しましたが、山頂付近の森林帯は気温が低目で、涼風の吹く中での調査となりました。しかし、調査地の斜面の勾配はかなりあり、足腰の筋肉を使いながらの調査となり、汗が止まることはありませんでした。
 
本調査終了後にはデータをまとめて公表するとともに、保全活動への提言、天然記念物指定のための自治体との協議を始める予定です。また、群落調査、DNA分析による由来調査などを継続実施の予定です。
 
今回の調査の写真は環境情報学部のFaceBookページにもあります。
 

これまでに調査した全ブナの位置。マーカー色は標高を表す。


 

調査域が山頂付近となったので、登山に時間がかかる。しかし、山頂付近の森林帯は気温も低く、涼風が心地よかった。


 

調査域に立てられた看板。三重県発行の四日市大学自然環境教育研究会のブナ林調査に対する許可証だ。


 

午前中の調査を終え、ほっと一息。ひぐらしの声を聞きながら昼食を食べた。


 

鹿による食害調査のためのネット。周囲の笹に比べて、(鹿が食べにくい)ネット内の笹の方が高く成長している。


 

今日は、きのこ岩直下の林を中心に調査した。ブナを探しながら息を切らして急坂を登りつめると、きのこ岩が見えた。


 

調査を終えて、下山する調査隊。先頭は四日市自然環境教育研究会代表の保黒時男さんだ。

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