四日市大学環境情報学部



三又池環境調査

愛知県弥富市の三又池は南北約500m、東西約200m、水深は1.5~2m程度の池です。コイ、ソウギョ、モロコ、フナなどの淡水魚が多く住み、フナの養殖漁業もおこなわれています。付近一帯は田園地帯にあり、宅地化も進んでいます。

弥富市および周辺域の排水が流入していますが、地盤沈下の影響で池の水面は海面よりも1.5m程度低く、そのために池の水は2km下流のポンプ場で揚水され、日光川に排出されています。下水道の整備は進められていますが、生活排水の多くが池に流入することで富栄養化が進み、生物への影響が懸念されています。

これまで水質や生物などの環境調査はほとんど行われおらず、データはあまり把握されていません。このような中で、平成21年度に池の近くにある愛知県立海翔高校から高校生への環境教育を目的とした池の環境調査の相談が四日市大学にあり、平成22年度に環境情報学部と共同で環境調査を開始することになりました。環境情報学部では高橋正昭教授と千葉賢教授が担当しています。

以下では、平成22年度の調査内容と結果を示しますが、調査は継続中で平成24年度も実施予定です。

(結果のまとめ)
三又池は魚類が豊富と言われていましたが、今回の調査でも魚類、エビなど多くの生物が見いだされました。6月と10月の調査の比較では、10月のほうが全般に溶存酸素と電気伝導度が高い傾向にありました。また、全窒素や全リンなどが高く富栄養化は進んでいますが、汚濁による生物への影響は、まだ少ないと推定されました。
流入河川水質と池の水質に差があることや、池の東側と西側で水質が異なることがわかりました。この東西の水質差は流れの違いに起因するものと考えられます。池の西側は島の影響で閉鎖性が高く、池の東側は流れが大きく、水の交換が起こりやすいと考えられます。このため、池の西側では水が停滞することでプランクトンの増殖が起こり易くなり、水質に影響を与えていると考えられます。
また、池の北側では下層部の溶存酸素濃度が低いことも観測されました。池の北側ではヘドロ状の底泥が多く、非常に嫌気的性質を有していることから、この影響が考えられます。この部分にヘドロが堆積する理由については流入河川の影響や、池内の鉛直循環の影響が考えられますが、現状は明確でありません。
 

調査の様子


捕獲された小魚たち


(調査期日)
第1回目:平成22年6月8日(火)
第2回目:平成22年10月12日(火)
 

調査項目
水質:水温、DO、COD、pH、EC、COD、全リン、全窒素、リン酸態リン、硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、フッ素、アンモニア
流速(流量)
水生生物

 

分析項目と分析方法
分析項目
分析方法
水素イオン濃度(pH) ガラス電極法
電気伝導度(EC) EC計
溶存酸素量 ウインクラーアジ化ナトリウム法(St1~St9)自動計測器(電極法、St11~St15)
化学的酸素要求量(COD) 酸性マンガン法
全窒素 アルカリ過硫酸カリウム分解・紫外線吸収法
全リン モリブデン酸アンモニウム法
硝酸態窒素、亜硝酸態窒素、
アンモニア、フッ素
パックテスト法
河川流量 電磁流速計による

 

調査地点

電気伝導度(6月)単位mS/cm

電気伝導度(10月)単位mS/cm

全窒素(6月)単位mg/L

全窒素(10月)単位mg/L

COD(6月)単位mg/L

COD(10月)単位mg/L

溶存酸素濃度(6月)mg/L

溶存酸素濃度(10月)mg/L

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