四日市大学環境情報学部



環境専攻

環境専攻のコンセプト

人間の諸活動は、今や地球という惑星の容量を越えつつあり、地球規模での環境汚染や破壊、地球温暖化、エネルギーの枯渇問題や原発問題、放射能汚染など、人類の生存を脅かすほど自然環境に悪影響を与えています。この事態を改善するには、まず環境をローカルに、次にグローバルに自然・社会科学的に把握することが重要です。

さらに、自然環境と人間の諸活動が調和できる社会を構築する必要があります。そのためには、環境と関わる人間の社会活動についての歴史的考察や現状分析が求められます。そして、その持続可能な世界を実現するためには、幅広い自然科学・社会科学の知識と創意を持って、自然と社会の諸問題に意欲的に取り組まなければなりません。

環境専攻では環境を学ぶための基礎学問として、数学、統計学、生物学、化学、物理学、社会学、歴史学などを最初に学びます。次に応用学問として地球環境論、環境社会学、環境気象学、陸水学、土壌学、地域社会と環境などを学び、環境問題に対する分析力・思考力を養います。これと同時に、データ収集のための測定論、分析化学実験、調査法なども学ぶことで、現状を把握する力を身に付けます。

また、入門レベルとしてはエコ検定や環境管理士、さらに上を目指す人には公害防止管理者や環境計量士、気象予報士などの資格を取得することも積極的に推進しています。より高度な専門性を身に付けるため、国公立大や有力私大の環境系大学院へ進学する人も多くいます。これらの進学には英語力が必須になりますので、その指導も行っています。

化学分析実験の様子

プランクトンの観察実習の様子


 
教員紹介

小川 束 教授
担当科目 環境のための基礎数学a,b、線型代数、微分積分1,2、環境の数理1,2、プログラミング1、キャリア基礎A・B
専門分野 数学史、数学教育
最近の研究 1.建部賢弘の数学に関する研究(2005年度~2008年度科学研究費補助金基盤研究(C)) を中心として,広く東アジア全体の数学史を研究しています。
2.教材研究,数学教育における数学史の活用について研究をしています。
メッセージ 数学が苦手な人に数学を教えるのに工夫を凝らしています。
武本 行正 教授
担当科目 コンピュータシュミレーション、環境数値解析法、環境のための基礎生物、環境工学(水質公害防止管理者向け)、環境測定・実験b(水質汚染)
専門分野 環境水理学、大気拡散シミュレーション、河川と湾の水質
最近の研究 1.現代社会において,人々の生活に影響を与える大気汚染物質はさまざまであるが,四日市公害で喘息の原因となったSOx(硫黄酸化物)に焦点をあてて被害 予測を行った.この基礎となる煙源量の推定と拡散計算は3次元の一般曲線座標系の濃度予測計算モデルと、平坦な地形の時の3次元直交座標系での計算モデル を開発した.また、NOxについてはゼミ生諸君や地元の高校生らと24時間暴露のパッシブサンプラーにて四日市地域の地上濃度測定を継続的に実施してい る。
2.伊勢湾等の海況の研究
伊勢湾は東京湾と並んで汚濁の進んだ海域で,大学独自の数値シミュレータを開発し,計算方法や乱れを表現するモデルなどの研究を進めること,また伊勢湾の 流れ場の解析を実施して結果を公表してゆくことには意義が有ると考えた.(千葉教授と共同研究).さらに,英虞湾については、共同研究推進委員として県と の共同研究「閉鎖性海域における環境創生プロジェクト」に千葉,井岡,田中,高橋先生らとともに参加し,五ヶ所湾や英虞湾のBOX Model作成や汚濁負荷量の算定を進めている。
3.河川の水質汚濁の測定
過去数年間に亘って、地元の朝明川を対象に水質の測定を実施した。朝明川は、鈴鹿山脈に源を発し、四日市市北部を流れて伊勢湾に注ぐ中小河川である。こ の川の流域は、下流域の住宅地を別にすれば、山地と農耕地が大部分をしめ、水質も比較的良好と言える。 調査では、水素イオン濃度(pH)はほぼ中性(=7)で、値は7以上9未満で、8を超えることは非常にまれであった。電気伝導率(EC)は、データにばらつきはあるものの、だいたいは130μS/cm前後であり、塩素イオンを含む水道水(250μS/cm)よりイオンが少ないことになる。溶存酸素(DO)の平均は9~10ppm程度で、冬場は水温が下がるため、DO値が高くなっている。調査したときの水温と照らし合わせるとほぼ飽和状態を示しており、水中に住む生物にとっては十分な環境といえる。昼間に飽和状態が続いている理由は水底の豊富な植物による活発な光合成によって発生した酸素が溶け込んだものと思われる。COD値(有機汚濁)は時々高い結果を示したが、平均は4ppm程度で、水の汚れに不快を感じる程度ではない。
メッセージ 四日市の環境がよくなることを常に念頭において、大気・水質の状況を調査している。伊勢湾の夏場の底層部のDOの少ない貧酸素状態は魚たちの生存を脅かしている。これも大問題!!
吉山 青翔 教授
担当科目 西洋科学思想史、非西洋科学思想史、環境倫理学、中国語コミュニケーションセミナー
専門分野 比較科学史・比較文化、環境思想史・環境哲学
最近の研究 1.文化と文明の概念上の非一致性、及び科学技術・環境との関係。
2.エレン・H・リチャーズの環境思想とエルンスト・H・ヘッケルの比較研究 ~環境科学の起源~
メッセージ
牧田 直子 准教授
担当科目 環境分析化学・実験、化学1(環境のための基礎化学)、
化学2(環境化学a)、環境化学b、入門セミナー1、入門セミナー2
専門分野 生体高分子化学、生物物理学
最近の研究 1. 溶液環境による長鎖DNAの高次構造制御
 細胞内でDNAは高密度に折り畳まれて存在しているが、DNAが機能する (遺伝子発現が起こる)ためには解きほぐれなければならない。このような折り畳まれた(凝縮)状態と解きほぐれた(膨潤)状態との間の変化はどのようにして生じるのか、ということを溶液環境の変化に注目して研究を進めてい る。
 また、長鎖DNAが形成する様々な凝縮状態についても調査を行っている。

2. DNAの高次構造と機能についての研究
 遺伝子発現の制御機構は、調節因子と呼ばれるタンパク質が多数発見され 精力的に研究が進められている。しかしながら、調節因子によって調節されるのは個々の遺伝子の発現についてであり、遺伝子群単位での大規模な調節機構については明らかになっていない。大規模での調節を担っているのはDNAの高次構造ではないかと仮定し、DNAの高次構造の違いが及ぼす転写活性への影響の解明を目指している。
メッセージ この大学に赴任してから環境について意識するようになりました。公共交通機関を利用した通勤、待機電力のカット、できることから実践しています。自分の専門分野はあまり環境とは関係ないですが、将来的にはそういう方面にも研究を広げていけたらと思います。
大八木 麻希 講師
担当科目 生物調査法、陸水学、環境生物学、入門演習1・2、基礎演習、基礎セミナー
専門分野 陸水学、環境科学
最近の研究 準備中
メッセージ 準備中
廣住 豊一 講師
担当科目 基礎演習、基礎セミナー、地球環境論、環境衛生学、環境土壌学
専門分野 土壌物理学、環境情報学、農地環境工学
最近の研究 準備中
メッセージ 準備中

 

環境専攻のカリキュラム
環境専攻では、環境問題についてのセミナーと卒業研究は、最も重視している科目です。2年次から学生はセミナーに配属され、担当教員の元で情報技術を詳しく学び、卒業研究を実施します。現場に実際に足を運んで学び、データを取ったり、ヒアリングしたりと、積み上げた成果を卒業研究として発表し、まとめます。
大気・水質・土壌関連の諸問題や地球環境問題、都市や車社会などの社会環境問題等、多岐にわたっての分析や論評、報告が多いのがこの専攻の特色といえます。
 
環境専攻基礎科目

区分 科目名 単位数 形式 必修 選択必修 選択 配当年次
情報必修 情報倫理 2 講義 1
コンピュータリテラシー 4 演習 1
情報 コンピュータ科学、情報と職業、メディアツールa,b 各2 講義 1
自然 数学概論、線形代数、統計学、生物学、物理学、化学1、生物と進化など 各2 講義 1
社会 社会学、経済学、経営学、科学思想史、宗教学、論理学、倫理学、憲法、文学、心理学、福祉論、歴史学など 各2 講義 1,2

 

環境専攻必修科目

区分 科目名 単位数 形式 必修 選択必修 選択 配当年次
自然分野 環境生物学、地球環境論 各2 講義 1
生態学 2 講義 2
社会分野 環境と社会、環境と経済、四日市公害論 各2 講義 2

 

環境専攻選択科目

区分 科目名 単位数 形式 必修 選択必修 選択 配当年次
自然分野 基礎数学a,b、環境物理、化学2、微分積分学1 各2 講義 1
環境分析化学・実験 2 実習 1
環境科学a,b、環境の数理1,2、微分積分学2、生物分類、生物調査法、陸水学、森林学、環境化学計算、環境保全論、環境衛生学、環境気象学、海洋環境学、環境土壌学など 各2 講義 2,3
環境測定・実験a、b 各2 講義 2
社会分野 環境と経営、環境と法学 各2 講義 1
環境社会学、地域社会と環境、現代社会と人間、環境と歴史、都市交通と環境、都市計画論、環境法、環境倫理学、地域経済シミュレーションなど 各2 講義 2,3
社会環境調査演習 2 演習 2

 
セミナー

区分 科目名 単位数 形式 必修 選択必修 選択 配当年次
概論 環境情報学概論Ⅱ(合同) 2 実習 1
セミナー 基礎セミナーⅠ 2 セミナー 2
基礎セミナーⅡ 2 セミナー 2
専門セミナーⅠ 2 セミナー 3
専門セミナーⅡ 2 セミナー 3
卒業研究セミナーⅠ 2 セミナー 4
卒業研究セミナーⅡ 2 セミナー 4

 
卒業研究
4年間の学習成果が卒業研究として集約されます。毎年、1月に研究発表が行われています。
 
平成24年度の卒業研究全タイトル

卒業研究タイトル 概要版
公害の教訓 長野ゲストハウスを事例とした地域コミュニティの形成
木曽三川堤防の歴史と現状
パンジー(Viola X wittrockiana)の生育に及ぼす人口酸性雨の影響
モトクロスの流行とそれに伴う問題
入鹿池におけるプランクトンの季節変化について
津市宮池の動植物プランクトン相 pdf
自宅周辺と四日市市測定局3局におけるNO2濃度の年間変化の比較・検討 pdf
四日市港の水質について
鈴鹿川の水質特性について
ドイツと日本の環境政策事例:フライブルク市と富山市を比較
植物廃材リサイクルの現状と将来
エルニーニョ現象と日本の気候変動 pdf
カンボジア クメール・ルージュによるコメ増産政策による悲劇とその後 pdf
ラッカセイ(Arachis hypogaea)の根粒形成に及ぼす窒素肥料レベルの影響
中国における『水』問題の現状と課題
中村川周辺のゴルフ場排水による水質調査と水生昆虫の棲息状況について pdf
ラニーニャ現象と日本の気候変動 pdf
三重県伊賀市における木津川流域の水質保全について
四日市大学の里山の植生について
ヒートアイランド対策の一手法~学校エコ改修事業~に関する研究
イネ(Oryza sativa)の倒伏に及ぼす窒素肥料量の影響
バイオ燃料の可能性に関する研究
エイズ感染症について(エイズ検査を受けましょう)
水道事業の仕組みに関する研究
異なる樹種の落ち葉分解に携わる土壌中型動物の種類
朝明川の水質についての研究
お笑い芸人・浜田雅功さんが現代社会にどのような影響を与えているかについて

  
 
最近の卒業研究論文の紹介

分野 卒業研究タイトル
環境生態論 身近な陸水域におけるユスリカ類の消長について
伊坂ダムのプランクトン相について
松名瀬干潟と高松干潟の生物相の比較研究
山村ダムのプランクトン相について1,2
土壌作物農業環境 イネとハツカダイコンの成長に対する人工酸性雨の影響
水田への施肥量と倒伏について
日本農業の高齢化の現状と今後の対策
土壌の仕組みとはたらきに関する実験
パキラの気孔開閉に及ぼす屋内発生ガスの影響
伊勢竹鶏物語鶏糞肥料のリサイクル
オカダンゴムシとコシビロダンゴムシの落葉摂食の嗜好性調査
TPPと農業
環境保全分析技術 四日市周辺の大気調査
たけ池の水質
大学周辺の地下水調査
伊勢湾の水質(2009年、2010年)
炭化汚泥からのリン回収
三又池の水質調査
十四川の水質環境調査
瀬田川の水質
深海の環境について
伊勢湾の海洋調査
地球環境問題・環境思想 クリーン開発メカニズム(CDM)
フライブルグ(ドイツ)の環境政策
中国の環境問題解決に役立つ要素技術の事例研究
科学技術と生活
タバコと肺ガンについて
AKB48の存在意義
養育里親の問題点と児童養護への提案
都市環境と交通問題関連 ハイブリッドカーの環境効果
廃棄タイヤからの自動車用新燃料抽出
自動車リサイクルの現状と課題
環境問題からみた都市緑化のあり方に関する研究
本田宗一郎の技術思想

 

大学院進学
環境専攻では大学院進学を希望する学生が多数います。これらの学生のために、英語や専門科目の特別指導を行っています。過去6年間の合格先は、名古屋大学大学院環境学研究科、三重大学大学院生物資源学研究科、岡山大学大学院農学研究科 、豊橋技術科学大学大学院、茨城大学大学院理学研究科、武蔵工業大学大学院環境情報学研究科、愛知学院大学大学院総合政策研究科などです。

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