豚コレラにも関連した獣害に対し、実質的に対応してくれているのは「猟師(=狩猟免許取得者)」です。しかし近年、猟師のなり手が減り、高齢化が進んでいるため、将来、十分な獣害対策ができなくなると危惧されています。今回参加した「山の猟師塾」は三重県庁獣害対策課が企画したもので、狩猟の魅力を主に若い方に発信し、猟師の新規参入を増やし、若返りを目指すものでした。
野生動物学ゼミ(橋本研究室)では獣害も研究の守備範囲としており、猟師不足は地域社会の問題としても重要です。県から参加要請もあったことから、ゼミの中の三重県在住の学生を中心に参加しました。
若手を対象と聞いていましたが、思っていたよりも年齢層は広く、参加者も多かったです(80人程度)。今回講師をしてくださったのは県内で狩猟をしている若い女性2名でしたので、女性も参加しやすい構成になっており、1割程度参加していました。
お二人の講演の内容はとてもわかりやすく、猟犬がイノシシを誘き出したところを銃で仕留める瞬間の動画など、現場の迫力満点の動画を見せてくださりました。「狩猟って面白そうだ!」と思えるものでした。
講演の後、講師のお二人と獣害対策課のベテラン猟師さんに登壇いただき、質問時間が設けられました。そこで四日市大の学生も銃猟免許の取得について質問していました。そのあと、県庁フードイノベーション課からジビエ料理が提供されました。(どちらかというと、こちらが目当ての学生もいました。)
ジビエというと生臭いという先入観がありますが、全くそんなことはなく、非常に好評でした。
終了後に菰野町の猟友会の方とお話する時間があり、御在所の調査のことなどをお話ししました。今回参加したことで、卒論研究だけでなく、就職に関係する情報も得られたと、喜ぶ学生もいました。