2020年10月25日(日)に四日市文化会館第3ホールで(一社)四日市大学エネルギー環境教育研究会主催の「未来へつなぐシンポジウム」が開催されました。このイベントは同研究会が進めてきた「伊勢竹鶏物語~3Rプロジェクト~Part2」の報告と、今回出版した『北勢地域における「持続可能な成長」とは?』のお披露目を兼ねて行われました。
四日市市長・森智広様、日本たばこ産業・新浪啓隆様、四日市大学・岩崎恭典学長の来賓挨拶に続き、基調講演、研究発表、自治会発表が行われました。研究発表では、廣住豊一准教授が「竹林間伐材から製造した竹粉の農業資材としての効果」、千葉賢教授が「四日市北部地域の森林被覆の変遷と竹林健全度」と題する、ここ数年間実施してきた研究成果を報告を行いました。
伊勢竹鶏物語は荒廃した竹林の間伐材を資源として活用し、循環型の地域社会を構築しようという取り組みで、環境省が目指している地域循環共生圏の考えに通ずるものです。廣住准教授の報告では竹粉の肥料・土壌改良剤としての有効性が示され、千葉教授の報告では四日市北部の竹林の荒廃度と面積割合などが示され、伊勢竹鶏物語を推進する科学的な裏付けがなされたと考えられます。
会場参加者を交えた総合討論では、この事業が高齢者の生きがいや健康維持にも繋がる点にも目を向けて、活力ある魅力的な四日市を作るという総合的な価値を考えて欲しいという意見や、このような活動に協力してゆきたい、四日市大学が地域のために研究していることが良く分かったなどの意見が出されました。
司会は四日市大学名誉教授・四日市大学エネルギー環境教育研究会会長の新田義孝先生が担当され、昔と変わらぬ切れ味とユーモアを交えた話しぶりで、シンポジウムを盛り上げました。また、会場の準備やマイクの移動などを四日市大学エコ活動部の寺井君と大田君が担当しました。
農業関係者、桑名市の竹問題の関係者、地域の自然環境保全団体、環境省・三重県・四日市市の行政関係者なども参加し、竹をキーワードとした四日市の地域循環共生圏を考えるための、とても有益な情報交換・意見交換の場になったと思われます。シンポジウムを開催された四日市大学エネルギー環境教育研究会の皆様、大変お疲れ様でした。また、シンポジウムに参加された皆様、どうもありがとうございました。


