今年最後のブナ林調査を実施

四日市大学自然環境教育研究会と環境情報学部有志教員と学生は、平成24年11月10日(土)に本年最後となるブナ林調査を実施しました。11日(日)に調査を予定していましたが、雨天が予想され、急遽前日に変更しました。そのため参加者が減り、少し寂しい感じになりましたが、内容的には充実した調査を実施できました。
 
10日は素晴らしい晴天で、空気は澄み渡り、鈴鹿の山から見える山麓の景色は抜群でした。紅葉が最盛期で、遠方に見える山肌は色とりどりの絨毯のようになり、登山道には黄色や赤色の光がまばゆく差し込み、登山の楽しみを倍増させてくれました。天気の良い休日のため、登山者も多く、挨拶をしながらの道中となりました。
 
今回の調査では、これまでに比べて最も標高の高い980m付近のブナを計測しました。ブナの密度が高く、約3時間の調査で176本の位置データや胸高直径や樹高などを測定できました。多種類の樹木からブナだと正確に区別(同定)する必要があり、通常は木肌や葉の形状から判定しますが、今回は落葉が進んでおり、同定にはやや苦労しました。
 
今年度の調査で、総数605本のブナの計測を行うことができました。調査地点には全体で約3000本のブナがあると推定されており、次年度以降も調査は継続します。鈴鹿山脈はこれから本格的な冬に入り、雪でアクセスは困難になるため、調査は来年春まで一時中止となります。
 
本調査の目的等は学部サイトの別ページに記載がありますので、是非、ご覧ください。
 

平成24年度のブナ調査全地点のGoogle Earth画像。朝明渓谷と伊勢平野(三重県北部)と伊勢湾が見える。ブナ調査地点は標高750m~980m。


 

落葉でふかふかの登山道を元気に登る調査員の皆さん


 

周囲の木々も赤や黄色に紅葉し、明るい登山道だった。


 

登山道で見上げれば、見事な楓と青空が天蓋を覆っていた。


 

急な斜面での胸高直径の測定。研究会の皆さんは慣れた様子で、黙々と作業を進めていた。


 

休憩地点の頭上にあったタカノツメ(鷹の爪)の紅葉。黄色い蝶が舞っているようで美しかった。


 

タカノツメの木の下の落葉の上で、陽光を浴びながら昼食を取る調査員の皆さん。


 

色とりどりの絨毯のように紅葉した朝明渓谷の山肌。


 

帰路に見えた伊勢平野北部と名古屋市方面の景色。木曽の御嶽山もはっきり見えた。本投稿最上部のGoogle Earth画像と比べると、調査地点が良くわかります。


 
当日に撮影したハンディカムの映像。

 

ブナの調査の様子。写真左は環境情報学部1年生の村井將泰君。(撮影者は研究会代表の保黒時男様)


 

ブナ林の紅葉(撮影者は研究会代表の保黒時男様)。是非、拡大してご覧ください。

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