伊勢湾海洋調査実習の2日目は午前6時15分に起床し、6時半からラジオ体操、デッキ磨き、船内清掃を行い、朝食をとりました。その後、湾口の神島付近まで南下し、そこから湾奥の名古屋港沖まで、6地点で水質と底質の調査を行いました。湾奥に北上するに従い、船の揺れも治まり、天気も回復し、学生たちの顔に余裕が出てきました。
湾口でベントスネットを曳いたところ、シタビラメ、カレイ、マゴチ、シャコ、エビなどが採れ、学生たちは大喜び。観察後、すぐに冷蔵して、夜食の惣菜になりました。
今回の航海中海の透明度はかなり低く、湾口付近で4m、湾奥では2mほどしかなく、全湾で植物プランクトンが多量に発生し、海水は緑色(湾口)から茶色(湾奥)になっていました。水深5mから10m付近に塩分躍層(塩分が大きく変化する層)があり、躍層の上部の塩分はかなり低くなっていました。7月中下旬に降った雨の影響があったのかもしれません。また、湾央から湾奥にかけては貧酸素水隗が発生していました。
名古屋港付近では、大型船の近くで調査を行い、重工業をはじめとする産業が盛んな伊勢湾の一面を感じることも出来ました。湾奥の観測後、勢水丸は松阪港沖に向かい、午後4時半頃には到着しました。
時間を切り上げて実施した勉強会では、航海士の皆さんにロープワークを教えていただきました。手品のような見事な腕裁きに、尊敬の眼差しが。。。
もやい結びを皆でマスターしました。
夕食前から自由時間となり、ほとんどの学生たちは釣り竿目掛けて一目散。次々に竿を降ろすと、釣れる、釣れる。小アジ、小サバ、サッパなどがヒットし、学生たちは大喜び。
学生達の嬉しそうな顔を見ながら、今年も実習を実施して良かったと感じたひと時でした。
先ほどのロープワークにハマった教員2名は、前川船長や船員の皆様から、さらに新しい技を教わり、夢中になったようです。
ベントスネットで採取した魚貝類は観察後に、学生の手で調理され、夜食になりました。
2日目に釣り上げた魚は、逃がしてやりました。
3日目も午前6時15分に起床し、その後、掃除や朝食をとり、9時前には閉校式を終えました。最後に、勢水丸の前で記念撮影。
仲良くなった船員の皆様に別れを告げて、今年度の海洋調査実習を終えました。
日頃の大学での授業ではできない体験を、この実習で学生たちはすることができました。
三重大学と勢水丸の皆様には改めて、深く御礼申し上げます。
学生の皆さん!単位を取るには、事後授業に出席し、レポートを提出することを忘れないように。