廣住准教授の研究室に所属する学生が実施しているトルコギキョウの根域冷却装置に地温センサとデータロガーを設置しました。
日本の代表的な切り花であるトルコギキョウは高温によって開花や生育が影響を受けるため、上手に栽培するためには温度をうまくコントロールする必要があります。温度をコントロールする場合、ハウス内の気温を制御する方法が一般的ですが、地温(土壌温度)による影響はあまりよくわかっていません。この実験では、自作した水冷式の冷却装置を使って、夏場の暑い時期に根っこのまわりの地温を下げ、トルコギキョウの育ち方や花の咲き方にどのような違いが出るか調べます。
この実験で使用している根域冷却装置は、冷やした水を循環させて、地温を下げる水冷式の装置ですが、装置を稼働しているうちに少しずつ水温が上昇し、地温の冷却効果が下がっていきます。そこで、1 分間隔で地温を測定し記録する地温センサとデータロガーをトルコギキョウの根域冷却装置に取り付けました。これから、1 日のなかで地温がどのように変化するのか調べていきます。
冷却効果をあげるため、冷却水を冷やす方法を保冷剤を使用する方法から、氷水を使用する方法に切り替えました。その結果、冷却装置を取り付けていない土壌に比べて、冷却装置を取り付けた土壌の方が、地温が10℃近く低下することがわかりました。