ブナ林調査と猛毒カエンタケ

平成24年10月9日(火)に四日市大学自然環境教育研究会(代表:保黒時男)が鈴鹿山脈のブナ林毎木調査を行い、環境情報学部の千葉も参加しました。秋晴れに恵まれ、調査は順調に進み、約100本のブナの胸高直径や樹高などとともに、緯度経度をGPS機器で記録しました。
 
朝明川源流部のこの地域には約3000本のブナが存在することが研究会の事前調査で判明しています。今年に入り、これまでに約500本のブナの毎木調査を終えることができました。年内に600本まで進めることが目標となっています。
 
最近、鈴鹿山脈の各所に猛毒キノコのカエンタケが発生していることが確認されています。カエンタケは触れるだけでも皮膚に炎症を起し、食べると中毒症状を起し、最悪の場合は死に至ることもあるとされます。
 
カエンタケは枯れたブナ科の木(ミズナラ、コナラなど)の周辺に多く生えると言われています。鈴鹿山脈でもカシノナガキクイムシによるナラ枯れが随所で起きており、実際、今回の調査でも枯れたナラの根本や幹にカエンタケが生えているところを発見し、撮影しました。
 
カエンタケは日本各地で問題になり始めているようで、日本テレビのカメラマンが研究会の案内でカエンタケの撮影に来ていました。高山だけでなく、里山でもナラ枯れが問題になっており、今後、三重県の里山でもカエンタケの大量発生が危惧されますので、皆様、ご注意ください。
 
日本テレビ「news every」で取り上げられた映像はこちらから。
 
当日に撮影したハンディカムの映像。

 

カエンタケへの注意を呼びかける三重県の看板


 

枯れたナラの根本に生えていたカエンタケ(赤色)


 

枯れたナラの幹から生えていたカエンタケ


 

枯れたナラ


 

カシノナガキクイムシに穴を開けられて、木くずが落ちているナラの根本。


 

調査したブナの位置(Google Earth使用、マーカー色は標高、白は900m以下、赤は980m以上)

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