四日市大学エネルギー環境教育研究会と四日市市環境学習センターが共催する環境学習ツアー「朝明川から伊勢湾へGO!」が平成26年8月3日(日)に開催され、約50名の小学生低学年から中学生までの親子連れの皆様に参加いただきました。このツアーの目的は、朝明川の観察会を通じて、川や森が環境に果たす役割を学ぶことにあります。このツアーには講師として東産業の榊枝氏、海蔵川探検隊の川瀬氏、環境情報学部の千葉教授も参加しました。
台風12号の影響で小雨が降ったり止んだりの中、四日市大学を出発したecoコロンブス号(バス)は朝明渓谷に到着し、早速、朝明川に入り、タモ網を使って生き物を探しました。水生昆虫に加えてサワガニやタカハヤの稚魚などが採れました。子供たちは不思議な形をした水生昆虫を見て面白がっていました。
その後、小雨の中を15分ほど歩いて植樹の森を見学しました。この森は、2009年9月に朝明渓谷を襲ったゲリラ豪雨で崩壊した斜面に植樹した場所で、四日市大学自然環境教育研究会が呼び掛け、市民の協力で2010年3月に植樹を行ったものです。
残念ながら鹿による被害を受け、残っているは木々は大変少なくなっていましたが、地球温暖化によりゲリラ豪雨が増えていること、里山では鹿の食害が深刻であることなどを知っていただく機会になりました。環境情報学部も協力して調査を続けているブナ林が、この先の山頂にあることなども話ができました。
雨の中を歩いたので、山ヒルに数名の子供たちが襲われるという事件がありましたが、直ぐに処置をしました。その後下山し、バス内で昼食をとり、暁学園前駅に移動して、朝明川の中流域を観察しました。続いて、さらに下流に向かい、最後に高松干潟で観察会を行いました。
「高松干潟を守ろう会」の水谷代表に干潟の説明をしていただき、干潟に出て、カニや貝を採取しました。カニを追いかけまわして、子供たちは大喜びでした。干潟の泥に足がはまって、動けなくなる子供もいて、皆で干潟を楽しみました。
天気には恵まれませんでしたが、このツアーを通じて、参加した子どもたちは、上・中・下流の自然環境と、そこで暮らす生物たちに触れ、自然のしくみと大切さや楽しさを知る機会になったと思われます。