日本哺乳類学会の2018年度大会に参加(橋本)

 最初に、北海道胆振東部地震で被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
 
 9月7日から10日まで、信州大学農学部(長野県伊那市)で開催された、日本哺乳類学会 2018年度大会に出席してきました。直前の地震の影響で初日はキャンセルになった発表もありましたが、2日目以降はかなりの方がかけつけていました。タフな人が多い学会です。
 
 日本哺乳類学会は1000人を超える学会員より構成され、ネズミからクマまで、また海棲哺乳類も含む様々な哺乳類研究者が参加します。また、鳥獣行政に携わる公務員なども参加・発表しています。基本的には野生動物を対象としている人がほとんどですが、動物園などで飼育されている哺乳類を対象にしている人たちもいます。学問分野も幅広く、遺伝子から生態まで、また哺乳類の関わる文化や行政的な問題、有害獣の捕獲方法まで、様々な話題が提供されます。
 
 写真は懇親会の様子です。学会というと堅苦しいイメージを持つ人も多いかと思いますが、哺乳類学会はスーツの人はほとんどおらず、Tシャツ短パンというラフな格好の方も結構います。そのせいもあり、学生の参加が多いのも特徴で、とても楽しい雰囲気の学会です。
 
 今回の学会では例年に比べ、カメラトラップを使った研究発表が多かったように思いました。ただ何が何枚うつったか、というだけでなく、モデルを使って個体数推定をしたり、1万枚以上の写真をAIを使って自動で何が何頭映ったか調べるソフトの開発をしたり、自分の研究に参考になりました。
 
 哺乳類学会にはいくつかの作業部会というものがあります。哺乳類学会が関与するべき事案があった場合、この作業部会で検討され、総会等を経て、国などへ意見書を出すこともあります。カモシカは個体数が激減しているため、絶滅危惧個体群を指定するべき地域もあります。カモシカ保護管理作業部会では、この春に出版された私の論文が取り上げられ、提言するための役に立ったとのことでした。
 
 余談ですが、哺乳類の「哺」の字は常用漢字ではなかったのですが、哺乳類は人間も含まれる分類群であることもあり、哺乳類学会が文科省に提言し2010年に常用漢字に加えられました。
 
 久しぶりに参加したのですが、自分がやろうとしている研究や三重県の野生動物のことなど、多くの人と意見交換することができました。来年は東京で開かれるとのこと。来年こそは発表したい、と大いに刺激を受けて帰ってきました。
 




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