2019年6月4日(火)に四日市大学に隣接した平津町の里山で竹林の健全度調査を行いました。四日市周辺の里山でも孟宗竹林の面積が拡大し、荒れ放題になっている場所が多く、生態系保全の観点、地域の保安上の観点などから竹林の状態のを把握するため、千葉セミナーの3年生が中心となり、調査を実施しています。
八郷地区自治会から許可を受け、森の中に立ち入り、調査を行いました。 千葉セミナーでは5段階の竹林健全度(下記)を定義し、竹林の状態を評価しています。この指標を用いて今回の調査結果を見ると、森の南西側は雑木林が残されており、東側の谷筋や北側に向かうほど竹林健全度は下がることが分かりました。特に東側の谷筋は激しく荒廃しており、移動が困難な程でした。
国土地理院が公開している1948年4月6日の航空写真と、現在の竹林健全度を比較すると、戦後間もない時期に耕作地であった場所が放棄され、竹林が広がっていることを確認できます。東側の雑木林は、戦後間もない時期にも雑木林であったことが分かります。
里山への孟宗竹林の拡大が問題視されていますが、この地域の結果を見る限りでは、里山に広がったというよりも、耕作放棄地を中心に広がったという方が適切と言えそうです。
今回の調査では、日本電気(株)から拝借した準天頂衛星みちびきの補正信号を用いたGPS受信機も利用しました。