四日市北部の竹林健全度調査(千葉)

全国的に管理不足による里山の荒廃、竹林面積の拡大と荒廃が起きているが、四日市北部でも同じ状況にある。本地域では、第2次世界大戦前後に食糧増産の必要性から農耕地が拡大し、その後、食糧環境の改善とともに農地が放棄され、食用に定植された竹(主に孟宗竹)が他の樹木を圧倒する増殖速度で面積を拡大したと考えられる。近年の少子高齢化、核家族化などで農地に生えた竹林の管理に手が回らず放棄され、人が歩けないほどの高密度となり、枯れて折れて、簡単には手の付けようのないほど荒廃している。

竹は雑木林の中にも侵入し、現在はモザイク状の分布の様相を見せている場所も多いが、長期的に見た場合、雑木林を駆逐して、竹林に極相化する可能性もある。

本地域での竹林面積の拡大は、動植物の種の多様性を低下させている可能性がある他、景観悪化、倒木(倒竹)による交通妨害や電線への被害、市民の憩いの森の喪失、子供たちの環境学習の場の喪失などの問題がある。

そこで、千葉研究室では約2年前に大学周辺の竹林から調査を開始し、現在は四日市北部(桑名市、東員町、朝日町、川越町を一部含む)の竹林の健全度調査を進めている。学生たちは自家用車、自転車、バイクなどを使って広範囲に存在する竹林を訪問し、目視で健全度を判定し、写真を撮影し、データをGoogle マップに入力する作業を続けている。これまでに736地点の健全度を判定した。

今後は、現4年生が卒業研究としてデータをまとめる予定だが、そのデータを用いて森林域と竹林健全度別マップの第1版を私が作成したので、ここに紹介する。調査地点別の健全度をGoogleマップ上にマーカーで表したものと(図-1)、Googleマップの航空写真から森林域と竹林域を判定してポリゴンで覆い、学生たちが調査した健全度に合わせてポリゴンに色を付けたものである(図-2)。なお、D区域については、調査が未踏の場所が多く、健全度は全て1にしてある。

卒業研究では、森林域、竹林域の面積割合、竹林の健全度別の面積などを求める他、戦後からの森林域の面積変化、公図に基づく私有地区画と竹林健全度の関係なども調査する予定である。

表-1 竹林健全度(目視による5段階評価、千葉研究室作成)
図-1 四日市北部の調査地域(区画ABCD)と調査した竹林と健全度(全部で736箇所)
図-2 森林域(白いハッチング)と健全度別竹林域(赤から青、色は健全度を示す)

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