伊勢湾研究データベースを更新(千葉)

私たちの里海である伊勢湾の水質の長期変化を誰でも確認できるように、三重県水産研究所の浅海定線観測データ、国土交通省の伊勢湾水質定点観測局データ、環境省広域総合水質調査データ、環境省公共用水域水質データなどを図化して、ネットに公開しています。

今回、三重県水産研究所の浅海定線観測データと、国土交通省の伊勢湾水質定点観測局データの図を更新し、2020年10月までの最新の状況を確認できるようにしました。興味のある方は是非、ご覧になってください。以下からご覧になれます。

リンク:三重県水産研究所の浅海定線観測データの図データベース

リンク:国土交通省の伊勢湾水質定点観測局データの図データベース

リンク:環境省広域総合水質調査データの図データベース

リンク:環境省公共用水域水質データの図データベース

三重県水産研究所の浅海定線観測データから作成した伊勢湾の海底直上の溶存酸素濃度の分布図は次のような感じです。水質項目、水深、水平/鉛直、年、月、図サイズなどを自由に選んで描画できます。

1972年から1979年までの伊勢湾海底直上の溶存酸素濃度分布図(濃紺は酸素濃度が1mg/L以下)
2014年から2020年までの伊勢湾海底直上の溶存酸素濃度分布図(濃紺は酸素濃度が1mg/L以下)

図を作る際に貧酸素水塊の面積と体積のデータを求めたので、掲示しておきます。貧酸素水塊面積とは海底直上1mの溶存酸素濃度が3mg/L(水生生物の生存が危うくなるレベル)以下となった海底面積です。貧酸素水塊体積とは、溶存酸素濃度が3mg/Lとなった水塊の体積です。

ここで湾面積は1,422km2としています。貧酸素水塊面積は三重県水産研究所が定期調査を開始した1972年からほとんど変わっていないことが分かります。

ここで湾容積は37.1km3としています。貧酸素水塊体積は1990年代後半に最大となり、その後に減少し、下げ止まっているようにも見えます。

伊勢湾の最大の環境問題は、この貧酸素水塊です。1929年10月の調査(神戸海洋気象台資料)でも貧酸素水塊は確認されており、伊勢湾は貧酸素水塊が発生し易い海域であることに間違いありませんが、恐らく、昭和の高度経済成長期以前(1960年代より以前)の貧酸素水塊の発生頻度と面積は、現在よりはかなり少なかったと推定されます。

伊勢湾にかつての「豊かな海」を少しでも取り戻すには、貧酸素水塊への対策は欠かせません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください