ゼミ学生によるマイクロプラスチック調査を中日新聞が取り上げました(千葉)

千葉研究室では伊勢湾でのマイクロプラスチックの動態を把握するために、吉崎海岸で2か月毎の定期調査を続けています。吉崎海岸では特に徐放性肥料プラスチックが多く、これは水田等で使用される徐放性肥料(窒素肥料)の樹脂被殻です。

除法性肥料は1年に1回の施肥で良く、肥料の効きも良いため、日本の農業で多量に使用されていますが、その樹脂被殻はほとんど未分解のまま海洋に流出し、伊勢湾の海岸にも流れ着いています。

この度、中日新聞がこの問題に焦点を当てて、記事を書いてくださいました。2021年3月29日の三重版の「追う」の記事です。中日新聞の読者はWebでもご覧になれます。以下からアクセスしてください。https://www.chunichi.co.jp/article/226605?rct=mie

吉崎海岸における徐放性肥料プラスチックの数(個数密度)ですが、2020年2月までは少なく、6月に急増しました。その後、10月まではあまり変わらず、12月以降に急速に海岸の南端に分布が移動し、2021年2月までその状況が続いています。今後、南端から海に再漂流するのか注目しています。

2020年6月の急増は濃尾平野や伊勢平野の水田での農作業に関連があるはずで、今年の6月に再び増えるのかにも注目しています。

海岸の徐放性肥料プラスチックの劣化状況も調査していますが、2020年10月頃までは劣化の少ないものが加入が続き、その後は加入が途絶え、海岸で劣化が進むという結果も出ています。

徐放性肥料プラスチックが生態系に及ぼす影響については、全く分かっていませんが、小さい粒(直径2~4mm)なので、魚類等に誤飲されている可能性は高いです。現在、伊勢湾の魚類の消化管内のマイクロプラスチックについても調査を始めています。

農業者、農業団体、肥料メーカーなどによる積極的な対策を是非、進めていただきたいと考えています。

吉崎海岸でマイクロプラスチックを採取しているところ。小さな茶色の粒が沢山見えるが、これが徐放性肥料プラスチック。
マイワシの消化管から採取したマイクロプラスチックの種類を顕微FTIR(フーリエ変換赤外線分光装置)で分析しているところ

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