小川束名誉教授の対談が『現代思想』に掲載(樋口) 

本学の小川束名誉教授(四日市大学数学研究所副所長)の対談が『現代思想』7月号(青土社)に掲載されました。タイトルは「特集・和算の世界:江戸の数学から見えてくるもの」、対談相手は同研究所所長の上野健爾氏です。
数学史の研究においては当時の文献をただ解読するだけでなく、その文化的背景を考えることが重要であると述べられています。たとえば、江戸時代の著名な和算家である関孝和の偉大さは、一般論を展開する視野を持って方程式を研究したことにあるが、ある意味では儒学思想の範疇にとどまっていたと語られます。また、徳川吉宗のエピソードなど、数学史の研究についておもしろい事例も挙げられています。さらに、現代の日本の大学が一般教養教育を担えなくなっていることの数学史研究における弊害や、日本独自の数学文化「算額」について、四日市を例に「算額文化地理学」を提唱するなど、数学史に関する幅広い話題が展開されています。
同誌には、ほかにも「日本数学史研究の可能性」(小川束)、「『大成算経』の謎」(森本光生・同研究所副所長)、「江戸時代の文化を彩った和算家」(小林龍彦・同研究所研究員)などが掲載されており、数学の専門家でなくても興味深い内容です。

参考:『和算-江戸の数学文化』(2021) 小川束著(中公選書)
【本学図書館で貸し出し可】

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