朝明渓谷源流部ブナ林の調査保全活動(野呂、千葉)

2022年6月4日(土)に鈴鹿山系朝明渓谷源流部のブナ林の調査保全活動を行いました。四日市大学自然環境研究会と四日市大学環境情報学部の共同活動です。簡単な経緯については、前記事をご覧ください。5月3日に観察会を行い、活動の方針を固めて、三重県に許可申請を行いました。その許可が降りて、この日が第1回目の活動となりました。

この日の作業は、異なる標高の4地点で、ブナの実生の周りを円筒形のプラスチック製ネットで保護し、監視用カメラを設置しました。この森では樹齢30年より若いブナが全く育っていないことが我々の調査で分かっています。プラスチックネットの効果と、実生の成長を阻害している動物を探るのが今回の目的です。

四日市大学自然環境研究会の保黒様と、地元のケーブルテレビ局シーティーワイの弓矢君と環境情報学部の教員2名(野呂、千葉)と学生7名が参加しました。弓矢君は環境情報学部の卒業生で、約10年前のブナ林調査のメンバーでした。今回は、取材のために参加してくれました。

保護ネットの作成、設置、記録など、学生たちは慣れない山の中でも、きびきびと活動しました。今回はネパールの留学生も2名含まれていましたが、標高2000mの辺りの自然豊かな場所で育った彼らは疲れ知らずで、重い荷物を担いだり、我々を助けてくれました。

野呂先生は動物の専門家なので、登山道やブナ林の中で次々と動物(ネズミの仲間、ブナ林に多いクワガタの仲間、渓流や伏流水に多いカエルの仲間など)やその痕跡を発見して、我々を楽しませてくれました。天気が良く、渓谷を流れるそよ風は涼しく、頭上の木々からは常に小鳥の声が聞こえ、最高に気持ちの良い調査活動となりました。

次回は6月下旬頃に登山し、保護した実生の様子を観察したり、カメラの電池とSDカードの交換を行う予定です。

保黒様から、ネットの設置方法の説明を聞く学生たち
保護ネットの設置を行う学生たち
動物観察用に設置した監視カメラ
下山途中で見つけたホウノキ(モクレン科)の花の下で記念撮影
下山途中の朝明川の砂防ダム付近で記念撮影
活動の様子を動画にしたので、ご覧ください

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