平成27年5月15日(金)に環境特殊講義の第6回目を行い、なごや生物多様性センターの野呂達哉様が講義を担当されました。講義タイトルは「在来生物の保全と外来生物対策の現場から─名古屋市を事例として─」で、名古屋市内の生物多様性の現状や、減少の目立つ在来生物、逆に増加傾向にある在来生物、また外来生物や侵略的外来生物について、写真を交えて、分り易い説明を行っていただきました。
また、生きもの市民調査の意義や事例の紹介もありました。巨大化した生きたミシシッピーアカミミガメ(外来種)を持参され、ニホンイシガメやクサガメ等の在来種の生存が脅かされていることを、データとともに説明していただきました。アカミミガメは国内で繁殖を始めているとのことでした。
講義のレポート課題は「身近な生き物の中で、自分が記録をとっていくとしたら、どのような種を対象とするか。またその理由について書きなさい。」でした。
学生たちは「昔良くみたヘビやトカゲを探して記録したい」「子ども時代に遊んだドブを久しぶりに訪ねて、ドブに住む生物を調べたい」「最近少なくなったスズメを調べたい」「田んぼのアマガエルを調べたい」など、思い思いにレポートを書いていました。それらの生き物が減ってきている実感が背景にあるようでした。
野呂様、分かり易く、有益な講義をありがとうございました。感謝申し上げます。