千葉研究室のページを久々に更新(千葉)

約2年間放置していた千葉研究室のページに新しいデータを加えました。伊勢湾の公共用水域の表層COD(化学的酸素要求量)の水平コンター図で、年次推移、年代推移を確認できます。

伊勢湾では1979年以来、水質総量規制(水質総量削減)により、水質汚濁の防止が図られてきました。陸から流入するCOD、全窒素、全リンの総量削減が行われ、富栄養化状態から脱却し、海域表層の窒素とリンの濃度と、赤潮や青潮の発生件数は大きく減少しました。

湾央から湾口部の透明度も上昇し、海の水は綺麗になってきましたが、海域表層のCODは減らず、夏期の海底の溶存酸素濃度はむしろ低下気味で、底物の魚介類を中心に、漁獲量は大きく減少しています。

最近、海の水の綺麗さよりも、豊かさを取り戻すことが重要だという議論が沸き起こっています。そのような中で、第9次総量規制の目標値の検討が、開始されようとしています。そこで、このタイミングで伊勢湾の表層のCODの年次推移データをアップすることにしました。

伊勢湾の公共用水域の表層COD(化学的酸素要求量)の水平コンター図 はこちらからご覧になれます。以下には、その一部のデータを示します。公共用水域水質データは、環境省、愛知県、国立環境研のホームページからダウンロードして使用しました。また、最新データは三重県環境生活部大気水環境課から入手しました。

1975~1979年の表層CODの平均値 単位mg/L
湾央から湾口にかけては、1970年代後半の方が、現在よりも低かったことが分かります。なお、表層のCODには風の影響等による5~10年の周期の変動があるため、単純な比較はできません。
1995~1999年の表層CODの平均値  単位mg/L
2015~2018年の表層のCODの平均値  単位mg/L
湾奥、湾央、湾口部の観測値の単純平均の年次推移
1975年から表層のCODはほとんど変化していません。

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