吉崎海岸でマイクロプラスチックの定期調査(千葉)

2021年4月18日(日)に四日市市楠町の吉崎海岸でマイクロプラスチック(以降、MP)の定期調査を実施しました。本調査は千葉研究室が2019年12月から2カ月毎に続けているもので、海岸に漂着しているMPの季節変化を通じて、伊勢湾内を移動するMPの動態を把握することを目的にしています。

これまでの調査で、6月頃に吉崎海岸に徐放性肥料プラスチックが多量に漂着し、その後は漂着と再漂流が拮抗し、秋から冬にかけてはMPの分布が海岸の南端にシフトし、徐放性肥料プラスチックはやや減少しながら、発泡プラスチック片が増えてくるという結果を得ています。

上述の「拮抗」と表現したのは、徐放性肥料プラスチックの劣化をFTIR(フーリエ変換赤外分光装置)で分析したところ、劣化の少ないMPが一定量流入を続けていることが判明したからです。

徐放性肥料プラスチックの多くは、水田から農繁期に流出してくると考えられ、それゆえ、1年の周期で変動すると推定されますが、2021年2月のMPの個数密度は、2020年2月に比べてかなり高く、これがどのように変化するのかに注目していました。(下図)

吉崎海岸のマイクロプラスチックの個数密度の変化

昨日採取したMPの分析結果はまだ出ていないので、正確には分かりませんが、見た目には個数密度は相当少ないと感じられました。2020年の2月並みの値になるかもしれません。

千葉研究室では、伊勢湾に流入する河川を流下するMPの調査も開始しました。これらの調査を通じて、徐放性肥料プラスチックの発生源、発生量、発生時期などを明らかにして、海岸や海面のデータと突き合わせて、動態を明らかにしてゆきたいと考えています。

低気圧の影響で北風が吹き、気温も低く、どんよりとした天気の吉崎海岸(調査当日)
海岸清掃で集められた灌木の周りなど、至る所でハマダイコンが可憐な花を咲かせていた
学生が、30cm×30cmのコドラートを設置しているところ
学生がコドラートから漂着物をスコップですくって、コンテナに移しているところ
コンテナに海水を入れてかき混ぜ、浮上してくるものを採取しているところ
コンテナ内の様子。木切れなどに交じって、徐放性肥料プラスチック(小さな丸い粒)、発泡プラスチック片(白い欠片)が見える。
コンテナ内の浮上物をチャック付き袋に入れて研究室に持ち帰り、バットの中に移したところ。自然乾燥を待ち、分析に入る。
釣り人がルアーでボラを釣り上げ、歓声を上げていた。長閑な海岸を大事にしたいですね。

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