環境情報学部と総合政策学部の相互乗り入れ講義(「環境保全とツーリズム(環境)/観光政策(総合)」)で4泊5日の漁村体験合宿を行いました。場所は鳥羽市答志島の桃取町です。2019年8月28日に桃取町の到着し、漁業体験、環境保護活動(アマモの種取)、伝統祭事「オイヤレ」への参加などを行いました。参加学生数は13名で、総合政策の岡准教授と環境情報の千葉が交代で引率しました。
本授業は、観光(ツーリズム)によって地域活性化を目指す方法を、座学と中山間地や離島での合宿を通じて学ぶことを目的としています。地域の持つ自然環境や文化の魅力を最大限に発揮するためには、自然環境の保全、特有の産業や祭りなどの文化の継承が必要で、合宿ではそれらの地域活動に学生たちが積極的に参加して体験します。
元漁業組合理事で、現在は「22世紀奈佐の浜プロジェクト(愛知、三重、岐阜の市民による海岸清掃活動)」委員長の小浦嘉門様のお世話になり、合宿を実施しました。漁業体験では、年に1回あるかどうかという大漁に遭遇し、漁船に乗り合わせた学生たちは伊勢湾の恵みに驚きました。また、漁後の漁網の手入れなど、長時間かかる地味な作業を学生たちは黙々とこなしました。高齢化で漁業の維持が困難になってきていることも実感しました。
伝統祭事「オイヤレ」は、各家庭の悪魔を追い払う行事で、野菜で作った人形(デッコロボ)に悪魔を乗り移らせ、わら船に載せて海に流します。わら船が町内を1周する間に、子供たちは水風船でわら船を攻撃し、ササを持った大人たちは、その攻撃を防ぎ、海まで運びます。学生たちは人形作りとササ持ちの両方を体験しました。
合宿中は全て自炊で、学生たちは協力して生活しましたが、地域の方々に風呂を提供していただき、また豊かな食材(クルマエビ、ヨシエビ、ガザミ、タイ、ヒラメ、シタビラメ、サワラ、カマス、アジ、タコ、コウイカ、サザエ、ホラ貝、ヒジキ、ノリ、手作りドーナツ、サラダ、白玉、ジャガイモ、トウガン、ニンジン、タマネギ、シソなど)を沢山差し入れていただきました。地域の方々の優しさに学生たちは感激していました。この紙面を借りて、小浦様と桃取町の皆様に深く感謝申し上げます。